西洋の占いが占星術なら、東洋の占いには算命学があります。
最近は携帯電話の占いコンテンツなどでも見かけるようになってきましたが、まだまだマイナーな占いなのであまり知られていないかもしれませんね。
しかし「天中殺」という言葉は聞いたことがありませんか?
「天中殺」とは算命学の用語の一部なのです。
「天中殺」が脚光を浴びたのは昭和40年代後半。
しかしそのときは算命学の全てが脚光を浴びたのではなく、世紀末思想というオカルティズムの一部、それも天中殺というおどろおどろしい字面だけが注目されたに過ぎず、天中殺が何を意味しているのかまでは正確に伝わりませんでした。
時代は『日本沈没』が流行した頃、誰もが未来に対する漠然とした不安を抱いていた頃のことです。
そんな時代背景の中で「天中殺」という言葉だけがオカルティズムの流れに乗って独り歩きしたのです。
そもそも算命学とは中国の春秋戦国時代に誕生した陰陽五行説を基にした予知学の一種で、古代中国では政治や軍事戦略にも活用されたことから王朝秘伝の帝王学の一種とも言われていました。
「己と敵を知り百戦危うからず」
といわれるように、自分と自分に関わる他人にこれから起きるであろうことを予知した上で最も危なげない道を戦略的に選ぶ時間の設計図のようなものとされてきたのです。
また社会は個人が構成すると考えたので、国の行く末もリーダーと国の係わり合いを見ることで占えたといわれています。
算命学では誕生日をもとに5つの十大主星と3つの一二大従星を算出します。
十大主星は性格を表し、一二大従星は人生の道すじを表しています。
この組み合わせによって占うのです。
算命学の重要な考え方の一つに、宿命は変えられなくても運命は変えられるというものがあります。
宿命は十大主星と一二大従星によって定められているものの、運命は背景や生活環境によってどんどん変わるものと考えています。
つまり星を参考に生活することで今後の運命を変えていく、その指標となるのが算命学というわけです。星がこれから起こることを統計学的に知らせるとする西洋占星術との大きな違いがここにあるのです。
算命学では誕生日に基づくあなたの性格や人生の行程表、あなたの生活環境などを考慮して将来を予知するものですから、統計によって運勢を導く西洋占星術よりもかなりパーソナルなものです。
星の教えに従うのではなく星の教えによって危険を回避していく占い、そのため西洋占星術よりもよく当たるといわれているのでしょう。
ちなみにこれを書いている私の今日の運勢、算命学によるとびっくりするぐらい当たってました!
さて、あなたの星は何を予知していますか?