お正月の神社というと参道はもちろんのこと、境内もかなり混んでいますよね。
明治神宮や伏見稲荷大社、熱田神宮といったメジャーな神社仏閣では毎年何百万人という人が参拝に訪れています。
近所の氏神様でさえ大混雑のお正月、こんなときに神様はちゃんとみんなの願い事を聞き分けてくれているだろうかとさえ思えてくるほどです。
参道も境内も大混雑ですが、もう一ヶ所混んでいるところがあります。
そう、おみくじコーナーです。
おみくじとは皆さんよくご存知かと思いますが、吉凶が書かれた籤には大吉から凶まで分かれていて、神様の「ありがたいお言葉」が書かれています。
言うまでもなく大吉が吉凶の段階では一番よいとされているのですが、引いた籤をよく読んでみると大吉なのにお言葉は厳しいことが書いてあったり、逆に凶なのにずいぶんと穏やかなことが書いてあったりするものです。
毎年おみくじコーナーは悲喜こもごも、いろんな表情を見かけます。
そもそもおみくじとは神様のお考えを知るための占いの一つで、それゆえに神聖で公平とされてきました。
そして神様の「ありがたいお言葉」ですから、基本的にはどんなに厳しいお言葉でも謹んで持ち帰るのですが、自分にとって望ましいお考えではなかったときにはその場の木や所定の紐などに結びつけ運気の好転をお願いするのです。
しかし最近では大吉以外の籤はその場で結びつけるものと考える人が多く、初詣のおみくじコーナーには結び付けられた籤がごっそり。つくづく人間の欲深さを見せ付けられます。
当たり前のことですが、神様の「ありがたいお言葉」ですから気に入らない籤だからといって何度も引いていいものではありません。
公平な神様に盾を突くとは何事か!となってしまいますよ。
噂ではお正月にはご祝儀で大吉が多く入っていて、凶などの不吉なものはあまり入っていないなどと言われています。
しかし先ほど書いたとおり、大吉でも極めて厳しいお言葉を書いたものもありますから、吉凶の段階だけを見て落胆することなく、神様のお言葉をよく読んで新しい1年を過ごすのがいいでしょう。
厳しくも温かい神様のお言葉をしっかり心に刻み付けましょうね。
昔から「当たるも八卦当たらぬも八卦」と言いますからあまり深く考えずにおみくじの忠告に少し気をつけて1年間過ごす、という程度でいいのではないでしょうか。
ちなみに私事ですが、大学受験直前のお正月に引いたおみくじは見事に凶!
「学業は成り難し」
という散々なおみくじを引き当てました。
神様のお言葉が正しかったかどうかは…、まさに神のみぞ知る…