何かに迷ったり悩んだりしたとき、人は占いに頼りがちです。
占いは具体的な言葉で諭したり道を示したりすることもありますが、占い師がはっきりとした言葉で未来を示すことはごく稀で、むしろ曖昧な言葉を告げて相談者に心当たりがないかを尋ねるスタイルをとることが多いと聞きます。
よく当たるといわれる占い師の多くはどのようにでも解釈できるような言葉で未来を告げるか、あるいは「コールドリーディング」と言われる心理テクニックを使い知らず知らずのうちに相談者に悩み事や現状を話させているかのいずれかであることが多いようです。
言い換えれば、迷ったり悩んだりしていてもその答えは相談者の心の中にあるということになります。
占い師はその心の中の答えを導き出し、解決に向けて背中を押してあげる存在で、心理カウンセラーの一種と考えることもできます。
では何故人は迷ったり悩んだりしたとき、占いに頼るのでしょうか。
占いは星のめぐりや神様を告げる、人間には遠く及ばない神秘的な力を持ったもので、占い師はその力によって得られたお言葉を相談者に伝えるものと考えられてきました。
その意味では占いと宗教は非常に近い存在だったといえます。
そんな不思議な力を持った占い師の言葉を神様のお言葉として受け入れてきたのでしょう。
一生懸命迷って悩んでも、結論が自分で出せるぐらいなら最初から悩んだりしませんから、そんな心の疲れたところに不思議な力が次の一歩を踏み出させてくれるのでしょう。
最近では、占いが新聞や雑誌のコラム代わりに掲載されるようになったり、またインターネットの普及によりゲーム感覚になったりしてきたこともあり、神様のお言葉というよりはむしろ気軽に運試しできる身近なものとなりました。
その中で人気の占い師やよくあたる占いサイトと言われるものが出てくるようになったのです。
それは単にオカルティズムというだけではなく、占いが追い詰められ思いつめた果てに選ぶ最後の選択肢のような特別なものでなくなった一つの証拠かもしれません。
迷ったり悩んだりしているとき、何か見えないものの力を借りたくなるのは当然のことです。本来、占いとはそういうものですから。
ただあまり占いに頼りすぎてしまうのは考え物。
占いは頼るのではなく、あなた自身と向き合うためのツールなのです。
恋に悩んだり、仕事に迷ったりしたとき、占いに頼ったっていいじゃないですか。
その占いのお言葉をどう解釈するかはあなた次第、答えはあなたの中にあるのです。